エアコンをつけるとWiFiが止まる？
初期の頃に書いていたこちらのページですが、
最近になってなぜか某家電メーカーさんからのアクセスが多いようなので、別記事に起こしてみました。
WiFiにまつわる不調の多くは、上記ページでご説明した「WiFi電波が混信を起こしている」という原因が最も多いように思いますが、もしかしたら「エアコンをつけたタイミングで無線LANが止まる」といった症状もあるのではないかと思い、ちょっと書いてみます。
この場合、まずWiFiが止まった瞬間に、無線ルータ(WiFiを飛ばしている機械)あるいはモデム(光回線だとONU)のランプがどうなっているかを確認してみましょう。
もし、無線ルータ等のランプが電源コンセントを入れなおしたすぐと同じような状態(電源ランプだけしかついていないとか)であれば、無線ルータ等の電源電圧が下がって再起動してしまった、という可能性が考えられます。
ではなぜ電源電圧が下がるかなのですが、この場合だと大きく2つ考えられるかと思います。
- (エアコンの電源がAC100Vの場合)単純にエアコンと同じ電源回路につながっているため
※エアコンのような大きめな電流が流れたときに影響を受ける可能性があります - 無線ルータ等の電源アダプタが故障している又は電圧変動に弱いタイプ
※電源アダプタ内部のコンデンサが不良品だったり経年劣化などでこのような症状が起きる可能性があります
対処法ですが、1に該当しそうな場合、まず電源コンセントをエアコンとは別の系統からとりましょう。古い電気配線など、エアコンを遠くのコンセントから引いている場合などは、これで改善することもあります。(同じテーブルタップを使っている、というのは論外ですのでやめましょう)
エアコンがAC200Vの場合は1は当てはまらない可能性が高いので、2も疑ってみましょう。可能ならルータを別のものに変えてみましょう(特に10年など長く使っているものについては改善の可能性があります)。ケーブルモデムが疑われる場合は、ご加入のケーブルテレビ局に相談してみましょう。
なお、エアコンをつけたときに無線ルータ等が再起動していないようであれば、WiFi電波自体の可能性が高くなります(このページをもう一度最初からお読みになるとよいでしょう)。
電子レンジもWiFi不調の原因になります
有名な話だと思っていたのですが、案外ご存じない方が多いようなのでこちらにも書いておきます。
電子レンジは、電磁波を食品に当て、水の分子を振動させることによって食品を温めるという機械です。
この「電磁波を当てる」というのが曲者なのですね。
電子レンジで使用している電磁波＝つまり電波は、2.4GHz帯の電波です。
WiFi(無線LAN)で使用されている電波は大きく2種類ありますが、最も多く使用されているのは、2.4GHz帯。そう、電子レンジと同じ周波数帯なのです。
ちなみにこの2.4GHz帯の電波ですが、ユーザーが免許不要で使用できる周波数の一つとなっており、例えばWiFiと並んでメジャーなBluetoothも同じ周波数帯を使用しています。
Bluetoothは、ワイヤレスマウスや、ワイヤレスイヤホン・スピーカーなどでよく使われています。音楽や通話音声を離れたところに飛ばして聞く時に使ったりしますね。もしかしたらWiFiと同様、マウスの動きがおかしい、といった症状をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
このように、2.4GHz帯の電波はいろんな用途で使われており、案外混雑しやすいものなのです。
で話を戻しますが、電子レンジを動かすと、レンジの中で2.4GHz帯の電波が発射されます。多くはちゃんとレンジの中の食品に当たるはずですが、かといって中から飛び出したりするものも全くないわけではありません。
ですから特に電子レンジのそばでWiFiを使おうとすると、発信源が近くにあるわけですから、影響を見過ごせない場合があります。
基本的には「離して使いましょう」
じゃ、対策は？という話になりますが、残念ながらこれといった対策法はありません。
基本的には、電子レンジのような電波の発信源からは「離して使う」こと。
また、電子レンジを使用している最中は影響を受けるものと覚悟すること。
大きな電力を使う機器とコンセント・電気配線はわけること。
というあたりが基本対策になるかと思います。
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