基本料金を払わない休止状態で、電話番号の維持は可能ですか?

固定電話がない家庭が増えている

携帯電話が普及し、周囲の連絡はほとんど携帯電話で、固定電話はセールスか遠い親戚や近所の人からしかかかってこない、なんて方も増えてきたようです。

引っ越しや実家から離れるのを機に、固定電話を持たない選択をする若い方も多いように思います。

まだ固定電話を残している家庭でも、もうほとんど使わないからなんとか支払いを安くしたい、あるいは止めたいという方もいらっしゃることでしょう。

この場合、どうにか良い方法はないものでしょうか?

電話番号を残したければお金がかかります

実は、NTTの加入電話であろうが、ケーブルテレビの電話であろうが、電話番号を残したままお金を払わずに維持する、ということはできません。

NTT東西の場合、固定電話を使わなくなった時の選択肢として、以下の3つが挙げられています。

  1. 利用休止
  2. 一時中断
  3. 解約

解約はともかく、1と2の違いは何でしょう?

利用休止とは

加入電話からひかり電話やケーブルプラス電話など他社への乗り換えの場合も、実はNTT回線はこの「利用休止」という扱いになります。

NTT加入電話を利用するためには、最初に「施設設置負担金」と呼ばれる初期費用を支払っています。俗にいう「電話加入権」というものですが、この加入権が質権として認められたり売買されたり資産として計上できていたり、という歴史的な経緯があります。

それで他社や光回線への乗り換えといった場合、元の加入電話については権利として残しておくことができるようになっています。

しかし一つ大きな問題があります。

休止状態で加入権が残っていたとしてもあくまでもそれは権利だけで、電話番号を残すことはできないのです。

他社への乗り換えだと多くの場合番号ポータビリティ制度を利用し、電話番号を引き続き他社で使っているのであまり問題にはならないのですが、ただ単に使わないから利用休止、といった場合には電話番号はいったん消えてしまいますので注意が必要です。

ちなみにNTT加入電話以外、例えば光電話やケーブルプラス電話などの場合には「休止」という概念自体がありません。

一時中断とは

NTTの公式サイトの記載には、

お電話を再度ご利用になる場合も同じ番号をご利用いただくことができます。

とだけ書いてあり、正直なんのこっちゃ?という感じです。

実際のところ、この場合は無期限で中断できるものの、その間の回線使用料(要するに基本料金)の支払は必要、と明記されています。

例えば家の建物をなくすけれど番号だけ残す、というのであればこれを使う手もあるでしょう。

しかし、同じ家に住み続けて単に固定電話を使わないだけ、ということであればほとんど意味がない手となります。それなら不要なオプションを全部外して電話機をつけておいてもほとんど変わりがないことになります。むしろそのほうが必要なときには電話が使えるわけですから…

(2019/01/29追記)

私が加入中のケーブルテレビ局に確認してみました。
ケーブルプラス電話の場合、「一時中断」という概念がないようです。一時的に止めることはできず、使うか解約かどちらかになりそうです。せいぜい電話機を抜いておくくらいでしょうか。

対してひかり電話の場合、「一時中断」も可能で、中断期間中に流れるアナウンスも専用のものが用意されているようです。

この点でいうとひかり電話のほうが一歩リードですね。ケーブルプラス電話も頑張ってほしいものです。

(追記ここまで)

結論、というかサブタイトルに答えは書いてありますが(汗)

電話番号を維持したければ、少なくとも基本料金(+ユニバーサルサービス料)の支払だけは必要、と思って下さい。

参考:

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