B-CASカードは誰のもの?
案外皆さん意識されていないようですが、B-CASカード・C-CASカードのいずれも、実は利用者のものではありません。
B-CASカードについてはB-CAS社(なおCATV専用B-CASカードについては一旦CATV局が預かって管理している形になります)、C-CASカードについてはケーブルテレビ局に所有権があり、どちらも利用者に対してはあくまでも「貸与品」、つまり貸し出されているだけ、ということになります。
ですから、多チャンネル契約の解約などにより、所有者であるCATV局側から返却を求められた場合は、必ずカードを返却しなければなりません。
※ちなみに分野は違いますが、クレジットカードも会員規約をよく読むと、カード会社から会員に「貸与されている」だけ、ということがわかります。
市販のテレビやレコーダーの場合は?
市販されているテレビやレコーダーにも、もちろんB-CASカードが付属して販売されています。
しかしこのカード、よく見るとシュリンクラップされています(ビニールの中にカードを入れ、封をされた厚紙が機器に同封されているはずです)。そしてその紙には、B-CASカードの約款が記載されており、シュリンクラップを破ってカードを取り出した時点で、その約款に同意したものとみなされることになっています。
この約款は、B-CAS社のホームページにも掲載されています。
カードを返却する根拠は?
先の約款にはこのように書いてあります。
第7条(受信機器の廃棄、譲渡等を行う場合のカードの処置)
1 受信機器を廃棄または譲渡する場合、カードは当社に返却、または切断して破棄してください。但し、別に定めるカード使用者変更の手続きを行った場合は、カードを付属したまま受信機器を譲渡できます。お客様によりこれらの処置がなされた場合、この契約は終了します。
ですから、テレビなどを捨てたり、誰かにあげたり、オークションに出したりする際は、カードは原則として返却(又は廃棄)することになります。カードをつけたまま譲る場合は、必ず使用者変更の手続きが必要となります。
ちなみに、CATV局用のカードは先の理由で、ちょっと文面が異なっているのがわかります。
第7条(不要になったカードの処置等)
ケーブルテレビの加入契約解除等によりカードが不要となった場合は、ご加入のCATV会社にカードを返却してください。カードの返却があった場合、この契約は終了します。
従って、CATV用のオレンジ色のB-CASカードは解約と同時に必ずケーブルテレビ局に返却することになります。
解約したSTBはもう使えない?
デジタルSTBをレンタルでなく売り切り(販売)にしているケーブルテレビ局の場合、多チャンネル契約を解約した後にSTBが手元に残ることがあります。
録画した後の番組はCASカードが無くても視聴することができますが、もう使うことはできないのでしょうか?
市販のテレビやレコーダーなど、先に挙げた中古売買などで入手した機器を使うために、B-CASカードの再発行が必要になる、といったケースのために「カード再発行」というメニューが用意されているのですが、これを使ってカードを再発行できるという話があるようです。なお私(当サイト管理人)はやったことはありませんので、気になった方は各自の自己責任で試していただくようお願いします。
なお、テレビなどについているB-CASカードを試しに差し替えてみたら映った、という話も聞きますが、あくまでもB-CAS社が認めた方法ではありませんので、いつ映らなくなるかはわかりません。ちゃんとカードを再発行してもらうことをお勧めします。
なおカードの再発行には手数料が必要です(2020/09/10現在、税込み2,160円)。再発行が必要な方は以下のリンクからどうぞ。
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