チェックポイントはこれ!
解説が長くそうなので、チェックポイントからまとめたいと思います。
なお、ルータと書いてあるところは無線LAN(Wi-Fi)ルータ親機でも同じことです。
(1) ルータを準備しましょう
まずルータは手元にありますか?標準型のケーブルモデムやADSLモデム、光回線のONU(回線終端装置)などは、ルータ機能が内蔵されていませんし、LAN端子も1口しかありませんので、そもそも複数台の端末を接続することができません。
※逆に、もし手元の機器がWiFi(無線ルータ)内蔵型のモデム等(LANの端子が4端子くらいあることが多い)なのであれば、異なる原因になりますので、機器の説明書等を確認して再度設定を試してみてください。
(2) ハブだけが繋がってないか確認しましょう
モデム・ONUのすぐ後に、ルータではなくハブだけが接続されている可能性があります。小さかったから、値段が安かったから、差込口がたくさんあったから、と、間違ってハブを購入される方も少なからずいらっしゃるようです。確認してみて、ルータがなく、ハブだけしかない場合は改めてルータを購入しましょう。
(3) 各機器の電源入れなおしを試しましょう
ルータを購入し設定した後に同様の症状になっている場合、モデム及びルータの電源を入れなおしてみます。
まずモデムの電源を入れ、2~3分待ってランプの点滅が止まってから、ルータの電源を入れ、これも2~3分ほど起動するのを待ちます。
(4) ルータがルータモードになっているか確認しましょう
それでもうまくいかない場合、ルータがきちんと「ルータモード」で動作していることを確認したうえで、ルータの電源を入れなおしてください。
(5) 機器の故障を疑ってみましょう
これでもだめな場合、機器の故障の可能性もあります。加入しているケーブルテレビ会社・回線事業者に相談しましょう。
解説します。
ルータの役割
インターネットに複数台の端末(パソコン・タブレット・ゲーム機等)をつなぐためには、通常「ルータ」と呼ばれる機器が必要です。無線LANが内蔵されているものは「無線ルータ」、LANケーブルのみ挿せるものは「有線ルータ」と呼ばれます。
ルータは、同じLANにつながっている複数台の端末からの信号を整理する役割があります。ルータにはWAN側(インターネット側)の差込口と、LAN側(パソコン側)の差込口(4口など、複数口あることが多いですが、たまに1口だけの場合もあります)の2種類の端子がついています。
ルータはWAN側とLAN側の信号をずっと見張っていて、右から来た信号の荷札(ヘッダと呼ばれま す)を確認して左に流します。ヘッダを見て流してはいけないと判断したものは破棄することもあります。
これによって、インターネット側への一つしかない出口を、複数の端末で共用することができます。
ハブはルータと何が違う?
これに対し、信号整理の役割がないものを「ハブ」と呼びます。形は良く似ていますが、よく見ると差込口のところには番号しかついておらず、WAN側とLAN側の区別がありません。つまり、判りやすく言えば「全てLAN側として使うもの」ということになります。
ハブに差し込んだ端末同士は、何の信号整理もされません。発信した信号は全ての端末に流れます(ただし、端末側でヘッダを見て、自分宛でない信号は破棄するようになっています)。あくまでもただの分配器と同じことになります。
モデムのLAN端子とルータを接続した場合、モデム側からはただ1台、「ルータだけ」が見えている状態になります。その先にいくらパソコンがつながっていようが、モデム側からは判らないのです。これはルータが全ての端末の代理として信号整理をしているということです。
これに対し、モデムのLAN端子とハブを接続した場合、モデム側からはパソコンを直結したのと変わらない状態になります。信号は全ての端子に流れますから、複数のパソコンからインターネットに接続しようとする信号も、全てが直接モデム側に届くことになります。
モデムはすぐ先の機器1台しか見えない
ほとんどの契約では、モデムに接続する端末は1台(使えるIPアドレスは1個だけ)ということになっています。モデムは一番最初にたどり着いた端末を、電源が 切れるまでずっと覚えているようにできていることが多いようです。ルータの場合は問題ありませんが、ハブの場合は一番最初にモデムにたどり着いた端末だけが接続できることになります。
※最初にも書きましたが、WiFiルータ内蔵のモデム等の場合、働きとしては「ルータ」と同じことをしていると理解してください。ですのでこの項目は関係ありません。
ケーブルテレビ会社に問い合わせをされたときに「ルータ無しで端末をつなぎかえるときは、一旦モデムの電源を切ってから行ってください」と言われたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
これはモデムの電源を入れなおすことにより、モデムに記憶された端末の情報を忘れさせるためなのです。ハブで接続した場合、まさにこの状態になります。
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