通話定額(かけ放題)って本当に必要なのでしょうか?

実際、そんなに長電話します?

のっけから煽るような見出しを書いてみましたが…

実際、私が周囲の皆さん(年代は様々)に「実際、長電話してますか?」と聞き込みをしてみました。すると意外な事実が分かりました。

  • 若い世代は、まぁ予想通り。確かに長く話すのですが、「電話は使わない」。つまり、LINEなど(など、というかほぼLINE)があれば無料で通話できるし、話す相手は決まっているからLINEで十分、という人がほとんど。
  • 定年後のご年配世代も、案外長電話はしない様子。固定電話の時期が長かったのと、携帯は高いというイメージがあるのかもしれません。お孫さんがいらっしゃる場合は、LINEやSkypeなどのアプリを紹介すると案外乗り気で頑張って使ってみるかたも少なくないようです。
  • 中年世代になると、お付き合いの範囲が広かったり、仕事上で電話を掛けることが多いようで、LINEなどのアプリでは通話できない、電話でしか掛けられない相手が多いとのこと。この世代だとかけ放題がないと確かに厳しい、という方も少なくないようです。

 

ポイントは「どれだけLINEを使うか」

無料通話アプリはいろいろあります。Skype、Viber、ハングアウト、カカオトーク…。

ですが、結局のところ国内に限ってはほぼLINEの一人勝ち、と言っても過言ではないでしょう。となれば、実質「どれだけLINEを使うか」の割合によって考える、というのが一番正しいかもしれません。

先程の若い世代の例でいえば、「相手の100%近くがLINEを使っている。だからLINEとTwitter、Facebook、Instagram。あとWiFiがあるところでYoutubeやAmebaTVが使えれば十分」という学生さんは多いようです。

実際、そのような世代に格安スマホを進めてみたところ、結構な確率で「データのみ契約のSIMをスマホに挿して使う(音声通話はいらない)」というケースが、私(当サイト管理人)の周りでは多くいらっしゃいました。

また、しばらくして使い勝手を聞いてみたところ、ほぼすべての方が特に問題なく使えていて、結局のところ音声通話機能はなくても問題なかった、とのこと。私の予想を裏付ける結果となりました。

 

どれだけ話すと元が取れる?

ケーブルスマホをはじめとするMVNO・格安SIM各社の中には、電話番号の頭に7桁程度の数字(プリフィックスと呼んでいます)をつけてダイヤルすることで、通話料金が割引になるサービスを提供しているところが少なくありません。

一番多い例でご説明しますと、通常の通話料が30秒20円となっています。1分で40円、1時間話すと2,400円ということになります。
これが、割引通話を使うことで30秒10円、1分で20円、1時間で1,200円となります。

ところで、大手キャリアのかけ放題サービスといえば、時間・回数無制限のかけ放題で2,700円(スマホの場合)となっています。
先程の割引通話を使うと1分20円ですから、最大135分(2時間15分)で同じ金額になります。

ということは、カケホーダイと比較する場合、1カ月の間に2時間15分も電話を掛けるかどうか、というのが一つの目安となります。それ以下の場合は元が取れませんから、カケホーダイにこだわる必要はないと思います。

 

カケホーダイライトの場合は?

カケホーダイライトなどは5分間以内だとかけ放題で1,700円ですから、最大85分(1時間25分)で同じ金額ということになります。
※ただし、カケホーダイライトは通話のみの契約ができないようで、必ずパケットパックの契約をつけなければなりません。そのため料金比較の際は注意が必要です。

このクラスになるとMVNO各社でも独自にサービス提供しているところが出てきています。各社で異なりますが、1分、3分、5分、10分以内のかけ放題のいずれか。あるいは複数を提供していることが多いようです。

ちなみに、私(当サイト管理人)も契約しているIIJmioの場合、3分かけ放題が月600円、10分かけ放題(2017年5月より、5分→10分になりました!)が月830円でつけられるようになりました。

つまり10分以内のかけ放題でも良いのであれば、もはや大手キャリアを選択する必要がなくなってしまった、ということになります。

 

それでも保険をかけたい…

ただ、中年世代の方など、やはりどうしても電話を多くかける必要がある。あるいはたまに長電話になってしまうので、通話料が跳ね上がるのが怖い、保険をかけておきたい。という方も少なくないことでしょう。

とはいえ、月々の料金が上がるのはできるだけ避けたい、という気持ちもわかります。そんな方にお勧めするプランを考えてみました。

 

あえてガラケーと2台持ちしてみる

ガラケーとスマホの2台に分けて、ガラケーは完全に通話のみ、スマホはケーブルスマホや格安SIMのデータのみ契約にするパターンです。

このプランの一番のメリットはもちろん「最も安くできる」ことです。
どういうことかと言いますと、通話定額の料金はガラケーとスマホで500円の差があるのです。スマホだと月2,700円ですが、ガラケーだと2,200円で済むのです。
また家族割などの関係で携帯会社を変更できない、という方も対応できますし、ショートメールはガラケーでやり取りが可能です。

※実は私(当サイト管理人)はこのパターンだったりします。正確に言えば通話定額ではなくて、以前からある「無料通話付き」の契約です。月に20分も話さないので通話料の繰り越しで十分間に合ってます。

逆にデメリットは

  1. 端末2台持ちなのでかさばる…まぁ仕方ないですよね。
  2. ガラケーのメールアドレスは使えない…使えるようにするとパケット契約が必要になるので実質使えません(ドコモの場合裏技もあるようですが)。
  3. ガラケーがいつまで残るかわからない…各社ガラケー(LTEではなく人世代前の3G電波)の廃止を計画しているようです。プランの選定に注意が必要かもしれません(ショップでお尋ねを)。
  4. ガラケーを持ってない場合は機種の購入が必要になる場合がある…一旦スマホに替えてしまった方は注意が必要です。

といったところでしょうか。通話は使い慣れたガラケーを使いたい、という方にも案外お勧めしやすいパターンかもしれません。

 

DSDS対応のスマホを使う

上記2台持ちのパターンと似ているのですが、決定的に違うのはスマホ1台で済ませてしまう、というところです。

DSDS(デュアルSIM・デュアルスタンバイ)対応のスマホは、SIMカード(携帯の契約情報が入ったICチップ)を2枚挿して同時に使うことができます。それを利用すると、あたかも2台持ちのような契約なのにスマホ1台で使う、という夢のようなことができてしまいます。

メリットはもちろん

  1. キャリアの通話定額と格安SIMの安いデータ料金のいいとこどりができる
  2. スマホ1台で用が足せるので楽だしかさばらない

逆にデメリットは

  1. 通話定額の契約は実質ドコモとしかできない…au/Softbankの方は一旦ドコモにMNPする必要があり、家族割に影響が出る場合も。
  2. 通話定額の料金がスマホ扱いとなる…ガラケーと比較して500円高くなります。
  3. ガラケーのメールアドレスは使えることも多いが保証はできない…一部操作はできなかったり使えない可能性も。リスクは自己責任。
  4. DSDS対応のスマホがかなり限られ、SDカードと同時使用したければ実質2機種しか選択肢がない…他の機種はSDカードと2枚目のSIMカードがどちらかしか使えないので、それが我慢できるかどうか。

ちなみに、私(当サイト管理人)の周りにはすでに、3人のMoto G4 plusユーザがいます…まぁまぁいい感じのようなので、近々妻にも使わせるつもりだったりします。

この項目については、別の記事でさらに掘り下げていますので、よろしければそちらもご覧ください。

 

通話定額サービスを別に加入する

(2018/02/09加筆修正)

※当初この項ではFREETELのサービスをご紹介していましたが、ご存知の通り2017年12月にFREETEL社が経営破たんしたことを受け、残念ながら新規受付が終了してしまいました。また楽天モバイルのフルかけ放題サービスも2018年1月に終了の発表がなされました。そこで、改めてNTTコミュニケーションズ社のサービスを代替としてご紹介します。またFREETEL社の記事は参考のために取り消し線を入れた状態で保存しておきます。あしからずご了承ください。


さて、2018年現在では格安SIM提供の各社でも、フルかけ放題ではありませんが、1通話あたりの時間を限定してのかけ放題サービスが増えてきました。各社で価格や時間に差がありますが、3分・5分・10分で600~900円程度といったところが中心のようです。

もちろんご契約中のMVNOでそのようなサービスがあれば利用していただくのがお得かと思いますが、そもそもそのようなオプションが用意されていないMVNOや、あるいはMNO各キャリアのサービスでかけ放題がないプランに契約されている方にとっては、利用したいけど乗り換えるわけにもいかない、という方もいらっしゃると思います。

そのような方にお勧めしたいのが、NTTコミュニケーションズ社の「OCNでんわキャリアフリー」です。

MVNO他社で提供されているものと同様の「10分かけ放題」サービスではあるのですが、どのキャリア(Y!mobileの一部を除く)で契約していても利用できるのが一番のメリットです。

残念ながら月額の料金がちょっと高めの1,000円ではありますが、電話をよくかける方にとってはかなりお得になる可能性があります。10分以内で電話を切ればまたかけることができますし、仮に1回の通話が10分を超えてしまった場合でも、通常の通話料(30秒20円)より安い30秒10円で通話することができます。

もちろんこのサービスも他社同様、頭に「0035-44」という6桁のプレフィックス番号を付加してダイヤルする必要はありますが、純正の「OCNでんわ」アプリなど各種アプリを使ったり、電話帳にプレフィックス番号を付加した状態で登録しておけばよいでしょう。

※なお当たり前ですが、同社提供の「OCNモバイルONE」をご契約の方は、そちらに同じ内容のサービス「OCNでんわ かけ放題オプション」が850円で提供されていますので、そちらをご利用いただくことになります。

その他の注意点としては、申し込み・支払いにクレジットカードが必要なこと、個人向けサービスのため法人では契約できないこと、キャリア等の家族割を使うにはプレフィックス番号を付加しないでダイヤルする必要がある(アプリの設定が必要なことも考えられる)、といった点等があります。

サービスの詳細については、公式ウェブサイトをご覧ください。

 


※以下参考のために過去記事を残しています

FREETELが加入キャリアに関係なく契約できる通話定額サービスを発表しました。また、楽天モバイルがフルかけ放題サービスを発表しています。

何も考えたくない、データ通信の使い勝手はともかく同じような感じで使いたい、という向きであれば楽天モバイルの契約もありかと思います。

しかし、ケーブルスマホなど他の格安SIMの会社と契約する場合、通話定額が何もないようならFREETELが唯一の救いとなる可能性があります。

なお、専用の通話アプリを使うなど、頭に特定の番号を数桁ダイヤルする必要があること(つけないと定額にならない)、クレジットカードがないと契約できない、個人でしか契約できない(個人事業主や法人では契約できない)といった条件があります。

ちなみにFREETELの場合、1分かけ放題が月299円、5分かけ放題が月840円、10分かけ放題が月1,499円となっています。

(加筆修正ここまで)

 

先にご紹介したIIJmioの場合、2017年5月より10分かけ放題月830円となりましたので、10分かけ放題にしたいならFREETELよりもIIJmioのほうがお得ということになります。また3分かけ放題で良ければなんと月600円でつけられます。すでにIIJmioにご契約中の方や、これから携帯会社ごと変更してもよい方はご検討なされてはいかがでしょうか?

 

通話定額付きの格安SIMプランが登場!!

2020年春、楽天モバイルがMVNOからMNOに変わり、ドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアが+1で4大キャリア、ということになりました。

その楽天が出したプランはなんと1種類、「Rakuten UN-LIMIT」のみ。

楽天独自エリア内ならデータ使い放題、自社エリア外(auローミング)でも月5GBまで高速通信可能で、5GBを使いきっても最大1Mbpsでの通信が可能というのも驚きです。

が、さらに国内通話+SMSかけ放題で、月額2,980円という価格。
これはかなりインパクトがあります。
今だと1年無料で使えるとあって、試しに申し込んだ方も少なくないことでしょうが、まだの方はチェックしてみてはいかがでしょう。

しかしもうちょっと安くできないか、という格安志向な方もいらっしゃることでしょう。そんな方に、もうこれでいいかも、と思わせるプランが登場しました。

日本通信(2020/7/14~)と、その子会社であるHISモバイル(HISとの合弁会社)(2020/8/28~)で提供が始まった格安SIM+国内通話かけ放題プランです。

名称は日本通信が「合理的かけほプラン」、HISモバイルが「格安かけ放題プラン」となっており、内容や金額はほぼ同じのようです。

基本料金月2,480円で3GBまで通信可能、以降は250円/1GBで自動追加(上限キャップは設定可能)と大手キャリアのいわゆる階段状プランと同じ動き。但しあまり大容量だとかえって他キャリアのほうが安くなるかもしれないので要注意です。

 

※ページ内記載の金額はいずれも消費税別です。

 

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