まず、録画の前提としてこちらの記事に書いてある条件のうち、3.または4.にてLAN録画が出来ていることが最低条件となります。これができていない場合は、まずLAN録画の配線及び設定を先に行ってください。
この記事では、主に「設定後しばらくはLAN録画できていたが、その後急に録画できなくなった」というケースについてご説明します。
多くの場合、STBとレコーダを直接LANケーブルでつないだだけで他の設定はあまりされてないのではないでしょうか。
LANで接続されている場合、STBと録画機器の間はTCP/IPというやりかたで通信しています。この時、それぞれの機器には「IPアドレス」と呼ばれる、住所の番地にあたる番号が必要になります。
通常、多くの機器ではこのIPアドレスを周囲の機器(DHCPサーバ)から自動的に取得する仕組み(DHCP)があり、インターネットに接続している環境(WiFiルータなどの機器がある場合)ではほとんど気にする必要はありません。
しかし、先に書いたように「STBとレコーダを直接LANケーブルでつないだ」場合、このIPアドレスを配ってくれる「サーバ」がいません。
この場合は、ある程度時間がたった時点でそれぞれの機器が自分で自分のIPアドレスを勝手に決めてしまう仕組みがあります。それでなんとか通信できているのです。
ところが、この自動的に決めたIPアドレスが何かの拍子(電源が抜けた、ケーブルが抜けた、など)で変わってしまったり、不具合などで番号自体が消えてしまったりすると、お互いに通信ができなくなってしまいます。
そこで、このような場合には、そのIPアドレスを自動ではなく、手動で設定してあげることで、番号(IPアドレス)がなくなるという現象を回避する必要があります。
設定画面の入り方はそれぞれの機器の説明書をご覧ください。
※例/Panasonic社のSTBの場合
- 新型だとリモコンの「アプリ」ボタン→画面で「設定メニュー」→「ネットワーク関連設定」→「LAN通信設定」へ
- 旧型だとリモコンの「操作一覧」ボタン→画面で「設定する」→「ネットワーク関連設定」→「LAN通信設定」へ
IPアドレスは、機器直結の場合正直言って何でも良いのですが、何でも良いじゃわからない、という方が多いと思いますので、設定例を書いておきます。
- IPアドレス : 192.168.11.21 (STB側) / 192.168.11.22 (レコーダー側)
- サブネットマスク : 255.255.255.0
- デフォルトゲートウェイ : 192.168.11.1
- DNSサーバ(設定しないと先に進めない場合のみ) : 192.168.11.1
特に、1.の数字の最後の部分(21や22)は、必ず機器ごとに異なる数字にしてください。かぶってしまうと通信ができません。